About FIGT (Families in Global Transition)
ちょうど1年前の2018年3月に、David C. Pollock ScholarとしてFamilies in Global Transition (FIGT)のカンファレンスに参加する機会に恵まれました。アップするのに時間がかかってしまいましたが、体験記を残しておこうと思います。
David C. Pollockとは誰か
ポロック氏はThird Culture Kids (TCK)の生みの親とも言われています。Third Culture Kidsのバイブルとも言われるこの本(Third Culture Kids: Growing up among worlds)の共同著者でもあり、生前はTCKについてのワークショップを世界各地で開いたり、TCKについての研究を広めたりした人です。2009年に亡くなっていますが、TCKの本の共同著者でもあるRuth van Rekenを始めとした彼の仲間たちが彼の活動を世界各地で引き継いでいます。
Pollock Scholarとは
このブログを始めた3年前、TCKについて調べている過程でFamilies in Global Transition (FIGT)の存在を知りました。1998年にアメリカで始まったこのグループは、元は4人の女性がTCKについての理解を広めようと始めたもので、自分がTCKだったり、母親としてTCKを育てたりしていた女性達でした。このバイタリティがすごいなぁ、と思います。
現在ではFIGTのメンバーはアメリカのみならずヨーロッパ・中南米・オーストラリア・東南アジア・中東と広がっていて、メンバーは韓国や中国、台湾などアジア各国にもいます。私の調べた限りでは日本からのメンバーは見当たらず、以前TCKの本を翻訳されたKano Podolsky(嘉納もも)先生が関わっていらしたようでした。
(追記:のちにカンファレンスで東京在住の参加者や日本育ちのTCKに多く出会いました。)(追記2:先日の「ヒューマンライブラリー」参加者の方が、FIGT関連の会に参加されていました。)
3年前にこのグループについて知った時から、毎年ハーグで開催されるというFIGT Conferenceに参加してみたいと思っていました。世界中のTCKに関する活動や研究をしている人と繋がるのに絶好の機会であるとともに、日本で私が感じている帰国子女やTCKの「モヤモヤ」がどの程度普遍性があるのかを身を以て知りたいと思ったからです。
このFIGT Conferenceについて調べてみると、初めて参加する人を対象にDavid C. Pollock Scholarshipという奨学金があることを知り応募してみました。2018年のDavid C. Pollock Scholarは、私を含めて5人いました。後から知ったのですが、応募者は50名程度いたそうです。(失礼ながら)なかなかマニアックなカンファレンスなので、正直そこまで応募者がいたこと自体に驚きました。
が、いざ他のScholar達と対面しカンファレンスの打ち合わせが始まると、私の驚きはますます大きくなるのでした。
You can read about the David C. Pollock Scholars in my next entry!