top of page

Empowerment seminar vol. 3 開催レポート

First of all, thank you to everyone who came out to our Empowerment Seminar vol.3! 毎回集まるたびに参加者の皆様から活力をいただいています。

さて、今回は「言語とアイデンティティ」にフォーカスしました。I’m going to write this entry in both English and Japanese, as our main focus this time was linguistic identities and code-switching :)

開催日時:2016年7月30日(土)2:00〜5:00

開催場所:ニューヨーク大学 東京校 ALI@品川

参加費(会場費として):500円

★参加者はどんな人たち?どんな雰囲気? 今回は6名の方にご参加頂きました。前回と比べると少人数でしたが参加者の方が後から言ってくださった通り、「それぞれのバックグラウンドが濃くて、寧ろこの人数で良かった」くらいでした。 I am always intrigued by how everyone in this group has unique backgrounds, yet we are similar in our experiences of learning and encountering different cultures. Even when we meet for the first time, it doesn’t feel like it probably because we live in the same “intercultural world” or “the Third Culture.”

participants of the vol.3 seminar

★どんな事をしたの?

今回はテーマが「言語とアイデンティティ」だったこともあり、自己紹介を兼ねて参加者の皆さんの「言語バックグラウンド」をお聞きするところから始めました。自分がこれまで関わりを感じたことのある言語・親近感を覚える言語についてお話し頂き、それぞれに全く異なるバックグラウンドや言語体験を語って頂きました。(You can read about my thoughts on my own language background here.)

次に、Ricky Leungさんに Dreams of my motherという題で発表をして頂きました。カナダ生まれのリッキーですが、ご両親が香港出身ということで家庭では広東語を使い、さらには0〜5才を香港で過ごしたそうです。より良い教育の機会を息子に与えたいと考えたご両親はリッキーが6才になる直前、カナダで暮らす親戚のもとにリッキーを送り出しました。 I think a lot of 帰国子女 and TCKs can relate to how he talks about his experience of going to school in Canada:

“When I started school, I had no English skills. No one (teachers, classmates, office staff members) spoke Cantonese (My L1 at the time) so I resorted to silence, listened, and relied on nonverbal communication devices.” (from Ricky’s presentation)

Ricky's presentation1

リッキーが「バイリンガル」になった経緯を聞いてから、いよいよ本題です。 下記3つの問いを中心にお話しをしてもらいました。

  1. What does it mean to be bilingual? Am I “bilingual”?

  2. After English became my majority language (L1 = first language), how did I maintain and continue to develop my Cantonese (L2 = second language)?

  3. How did I deal with and avoid conflict with my “linguistic identity”?

まず、Haugen (1969)やGrosjean (2010)のバイリンガル研究の理論をもとに、リッキー自身の経験を交えながら、バイリンガルとはただ単に2ヶ国語を話す人のことではなく、2ヶ国語を駆使して異なる世界を行き来している人である、と提唱してくれました。その上で、言語習得研究の理論に基づいた8つのBilingual Development Factorsについてそれぞれ話してもらいました。ここでは1つ1つ要因の説明は割愛しますが、要は「バイリンガル」には様々な要素があって、ただ単に言語が複数話せるというだけではない、というお話しでした。

Ricky's presentation2

リッキーの発表を聞いて、とある研究者がIntercultural competenceについての講演で述べていた”Language is not a tool, but a world.”という言葉を思い出しました。言語を使うということは一つの世界で生存する、ということであって、だからこそ複数の言語を使うということは複数の世界を行き来することなんだよなぁ、と改めて思いました。

In the end, Ricky shared his thoughts on being bilingual/ tricultural. I’m going to share his quote, as I feel it would resonate with and encourage many multilingual/ multicultural people like him.

“I’m floating, not really fitting into each culture completely. Over the years, I’ve realized that it’s not my responsibility to fit in. Being bilingual/tricultural is a way of life and I can only keep moving forward. It’s my job to express and communicate who I am and where I come from, and it is up to other people as to whether or not they can accept me for who I am.” (from Ricky’s presentation)

Ricky's presentation3

リッキーが香港に行くと現地の人たちには、海外で育った中華系の人たちの呼び名である「竹升(jook-sing)」と呼ばれるそうです。この呼び名のイメージとしては、「(竹に升があるように)通りが悪く、どの文化にも根ざすことができない」という感じだそう。なんとなく、「帰国子女」のネガティブなイメージに似ている気がしました。(もちろん、帰国子女にはポジティブなイメージもありますが。)Personally, I would really like to find out more about this term 竹升 and its origin as well as how it is perceived in the Chinese context.

リッキーの発表後も、様々な意見が出てディスカッションが盛り上がりました。主なものをご紹介します。

  • 「竹升」について:「帰国子女」との相違点、how long has it been used?

  • Bilingual development factors: The importance of feeling the “need” for the language

  • Second, third generation immigrantsについて:彼らの言語アイデンティティの違いは何に影響されているのだろうか

  • Identity and language:使う言語によってアイデンティティはどう変わるのか?性格は?

最後にcode-switchingについて少しご紹介しました。

まずcode-switchingは「言葉のちゃんぽん」だけでなく、行動様式や考え方というもっと深い部分で起きていて、要は「文化間の行き来」であるというお話をしました。その後、具体例を交えながらなぜcode-switchingが起きるのか、その理由と目的をコミュニケーションという面とアイデンティティの表出という面からご説明しました。

この時点であまり時間が残っていなかったので多くは話せませんでしたが、中でも日本ではcode-switchingをすることがあまり良く見られていない気がする、という点について様々な意見が出ていたのが印象的でした。

今回も予定していた終了時間になっても話は尽きず、結局3時間のセミナー後も更に懇親会に出向きました♪ The summer breeze was perfect for a second round of heated discussion (and some frozen margaritas!)

★参加者の感想

  • 同じような経験を持った方達がいてなんだかほっとしました。こういった経験を帰国生以外の人とシェアするというのは意義のあることだと思います。これからの社会の流動化なども考え、社会に広めていく意味はあると思います。

  • Identityの大事さを改めて知りました。色んな人が悩んで困っているのでシェアしてあげたいと思いました。知るだけですっきりする人はたくさんいるので頑張ってください。

  • 今日は貴重な機会をありがとうございました!初めてのcode-switching面白かったです。皆さんのようなバックグラウンドも伺えて楽しかったです。帰国子女の方のお話を聞いて、18歳より前と後でも、帰国時の適応の仕方、考え方が全く違うんだなぁと感じました。

  • TCKidsを悩ませているこの日本文化って一体なんだろう、ともう一度自分の文化を勉強し直したくなりました。

  • There were many things I learned about how Japanese people view code-switching and it was enlightening for me.

  • 今後、さらに大人数でテーマを拡大してワイワイやったり、テーマ性のあるアクティビティとかもしたい。「ここが変だよ日本人」的な。

次回は”adult TCKs and interpersonal relationships”というテーマでやろうかなぁ・・・と(漠然と)考えています。乞うご期待 & thank you once again for coming out (and for reading this post). And thank you so much for your presentation, Ricky!

Featured Posts 
Recent Posts 
Find Me On
  • Facebook Long Shadow
Search By Tags
No tags yet.
bottom of page